真っ白い世界とネガティブの種。
ここ数日、空気が悪い日が続いています。今日は一段と酷く、AQI(空気質量指数)は
現時点で433です。
向かいのビルも霞み、日光も影もなく朝か昼かもわからないぼんやりとした世界、
いつも聞こえてくるうるさい程賑やかな人の声もなく、PM2.5用の息苦しいマスク
を付けて歩いていると、小さな子供とおばあさんがマスクもせずに外で遊んでいる
のが見えて、小さくため息をつく。真っ白な空に小さいオレンジの丸いものが滲ん
でいるから、今日はきっと晴天なのだろう。
体も頭も重く何をする気も起きません。何か新しいこと、面白いことなんて全く頭
に浮かびません。これからの計画や改善策を考えたりといったことも上手くいきま
せん。前から決めてしまっていた打ち合わせをしても、いい結果にならない事が
多いです。
こんな日は、自分が思う以上に自然の影響を受けていることを実感します。
気分がいいとか悪いとか、ポジティブとかネガティブとか、いいアイディアが浮か
んだりつまらない事を思い出したり。普段自分自身が生み出していると思っている
こういうものも、実は自分の中にはそれら全ての種が埋まっているだけで、体が感
じる刺激によって引き出され"感情"や"アイディア"や"気分"などと呼ばれてている
だけかもしれないような気がします。
受ける光や肌で感じる空気や聞こえて来る音、その他たくさんの受ける刺激によっ
て引き出される種も変わり、私達自身はそれを選べないのではないか?
もしこのままずっと日光浴びることが出来なくなったら、有害物が体に与える影響
だけでなく、それらは創造的な全てのことを奪い、人間はそのまま衰退していく
だろうと思います。
中国政府は、明日には強い風がこの毒霧を周りに撒き散らしてくれるので今日まで
の辛抱だと言っていますが、細かくなっても飛んで行った先々でまたネガティブの
種を引き出すと思うととても憂鬱になります。
これもまたこの空気のせいなのかも知れませんが。